約款に書かれた工事着工日や竣工日の裏とはなにか

前項で「契約約款に書かれた工事着工日や竣工日には裏がある」と書きましたが、ではその裏とは何でしょうか。営業マンから渡された「建築工事請負契約約款」には着工日と竣工日についてこんな記述があります。「工事は確認申請が許可されてから○日後に着手し、着手後○○日後に竣工」とする】これを読んで着目すべきは<確認申請が許可されてから>という部分です。この意味をそのままとると、「着工日はあくまで確認申請が許可された後である」ということを強調していることです。これにより、確認申請が遅れることもあるということを暗に示しているのです。こうした表記により万一着工日や竣工日が遅れても、弁解できるようにしているのです。しかし施主側としては、竣工予定日に合わせて引越しのスケジュールを設定しており、遅れるとすべてを変更しなければならなくなりますから手配が大変です。ではそれに対して営業マンにクレームをいうと、どんな返事が返ってくるでしょうか。

営業マンは着工日や竣工日に遅れに対してあらかじめ言い訳を用意している

着工日や竣工日の遅れに対するクレームに対しては、ハウスメーカーの営業マンは多分こんな応えを返してくるでしょう。「当社としては予定通り確認申請を行ったのですが、役所の方が何らかの理由で審査を遅らせたため、着工日がずれ込んでしまったのです」これが本当かウソかは役所に問い合わせすれば、すぐ分かることなのですが、施主としてはそんな面倒なことなどする気にもなれないのではないでしょうか。こうしたことを防ぐためにはあらかじめ次のような取り決めをしておくことです。<着工日と竣工日についての取決め>次の2通りの取決めをしておくと良いでしょう。①着工日は確認申請提出日から○○日後で、竣工日はそれから○○日後」。②「着工日は○○日、竣工日は○○日」。